多山文具
鳥居スカーレット
赤というのは本当に難しい色だと思う。今年はぼくがプロデュースするインクがいくつか出るのですが、赤い色の選定が本当に難しかった。深紅の色が自分の思い通りに出ないのです。この鳥居スカーレットにしても、真紅というよりも、少し黄色がかっていて、正確に言うと朱色なんですよね。
じゃあ、鳥居は深紅かっていうと、そうじゃなくて、確かに朱色に近い感じではあると思うのですが。本当にぼくたちの何となくの印象というのは、あいまいで明確じゃないなと赤い色を見るたびに思うのです。
でも、この鳥居スカーレットは柔らかさもあって、とても良い色なんじゃないかと思います。厳かでありながら、優しい印象の朱色ですね。