HAPPY INK DAYS archives

インクでハッピーな毎日を彩ろう!

#0279 SAILOR 四季織 十六夜の夢 雪明 

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四季織 十六夜の夢

雪明 (旧・色織々)

 

初めて書いた時の印象と、しばらくたってから書いた時の印象が全然違うことが、ままある。例えば、このセーラーの「雪明」がそうだ。

この色を初めて使ったのは、ぼくがインクをここまでコレクションするようになる前の2010年ぐらいのこと。その時、この色は非常に薄くて使いづらい、という印象を持ったのである。

判読できないくらい薄くて、出番はあまりないだろうなとすら思った。ところが、数年後、使ってみると、これが意外にも薄く感じられない。判読不可能というほどではないのだ。もちろん、他の濃い色に比べると薄いけれども、だからといって字として読めないというレベルではない。

では、なぜ最初はあんなに薄くて読みにくいと思ったのに、今はそんな風には思わないのか。

ぼくが何となく推察するに、その他にももっと薄くて読みにくい色のインク(ペリカンのハイライターとか、セーラーのSTORiAシリーズのスポットライトとか、エルバンのブトンドールとか)を知ったので、それと比較するとそこまで読みにくくないという認識を持つようになり、ぼくの中での「雪明」に対する印象が大きく変わったのではないだろうか。

それにしても、このインクの色は実に美しい。雪明という言葉がぴったりだし、それがブルーというのもまた良い。この手の類のインクはついつい清涼感が求められる夏に使ってしまいがちだけれども、実は冬の冷えた空気にも映える色なのではないか、という気もする。

というわけで、最近ではこの色も出番が多くなりつつあり、新旧両方のボトルもそろった(新型ボトルは、万年筆のおまけ)ので、思う存分使ってみたいと思う。

#0278 インク工房 Road Show

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インク工房 ケンケンオリジナル

Road Show

 

2012年の春に、インク工房が開催された際、どうしてもユーミンのオリジナルアルバム「Road Show」のジャケットのミントグリーンを作っていただきたいと思って、実際にCDジャケットを持参して、作っていただいた色です。

このアルバム自体、ぼくは大好きなアルバムで、その頃、良く聞いていたので、思い出のアルバムでもあります。そのアルバムを引っ提げて全国で行われたツアーにも、合計14公演参加するほど気に入ったアルバムでもあります。

だから、この色を見るたびに、その時に初めて行った長崎のこととか、八王子での地元ライブ、あるいは横浜での公演などを思い出すのです。

しかも、この色そのものがぼくの大好きなターコイズグリーン。

これは今でも夏になるとひっぱりだしてきてお気に入りのターコイズ色の万年筆に吸わせて使っております。

 

#0277 BUNGU BOX 寿ぎ紅(ことほぎくれない)

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BUNGU BOX

寿ぎ紅(ことほぎくれない)

 

今日も昨日の「初夢青富士」に続き、ブングボックスさんのお正月限定インクです。

この二本は同時に発売されたのですが、こちらの赤い方がお正月らしさが強く強調されているような気がします。名前からしておめでたいし、色も赤くて、この色は、お正月カラーだと言って良いでしょう。

といっても、真っ赤な赤というのではなく、ちょっと落ち着いた感じもする赤色です。かといって朱色っていうわけではなく、正統派の赤ですね。

お正月の時期に集中的に使ってみるのもあとから読み返した時に良いかもしれません。

#0276 BUNGU BOX 初夢青富士

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BUNGU BOX

初夢青富士

 

新しい年を迎えるのにふさわしいインク。

去年Twitterでの元旦の色もこちらの色でした。

初夢って、いつ見る夢かというと、元旦から翌日にかけての夜に見る夢なのだそうです。ですから、厳密にいうと、2日の明け方ぐらいに見る夢ということでしょう。

一富士二鷹三茄子という言葉、今の若い人は知っているかどうかわかりませんが、そういう言い伝えがあって、富士山、鷹、茄子の夢を見るとその年は良いことがあるということらしいです。

ということで、このブログを読んでくださった方々の今夜の夢の中にこの初夢青富士が登場しますように。

それにしても、このブルー、本当に美しいですね。ちょっと明るめですがすがしいのですが、どこかちょっとくすんだ感じもして、そこがこのインクの面白いところなんじゃないかっていう気がします。

#0275 インク工房 Amy Blue

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インク工房 ケンケンオリジナル

Amy Blue

 

昨日に引き続き、今日もインク工房でお願いしたインクをご紹介いたします。

こちらは、5年ほど前のインク工房で作っていただいた詠美さんをイメージしたブルー。この日は平日で人もいなかったので、2色作っていただいたうちの1色です。

特にどういう色を作っていただくのかはっきり決めず、漠然と詠美さんの色を作っていただきたいなぁという、実にあいまいな気持ちで石丸さんの前に座りました。

そこで、ぼくはその時持っていた「学問」の文庫本の表紙の一部を指して、こんな感じの紺色を作ってくださいとお願いしたのでした。

何となくその色が詠美さんっぽいイメージがしたので。

多くの人は山田詠美さんというと、もっと派手で、エキセントリックな色を思い浮かべるかもしれませんが、ぼくにとって詠美さんはこういう落ち着いた、意外にもオーソドックスな色がぴったり当てはまる気がするんです。

でも、どこかミステリアスな雰囲気も漂わせているところがこの「Amy Blue」にはあるような気がします。

このインクでさっそくぼくは詠美さんにお手紙を書いたのですが、詠美さんご自身は万年筆を使わないけれども、こういう色を作ってもらったのは嬉しいというお返事をいただきました。とても思い入れのある色です。

 

#0274 インク工房 ぼくは勉強ができない

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インク工房 ケンケンオリジナル

ぼくは勉強ができない

 

今年は少しはインク工房も落ち着いたかなと思ったものの、やはりまだ完全に解消されたわけではなく、相変わらず予約が必要であったり、一人一本、一日一回だけという制限が設けられていたりしました。

それでも、去年に比べればだいぶ混雑は解消されたような印象があります。なんせ去年は朝一で並んでも、順番が回ってくるのは午後、ということがザラにありましたから特に並ばなくても、空いていれば何本でも作っていただけることができた時代が懐かしく感じられます。

さて、今回ぼくがお願いしたのが、詠美さんの代表作「ぼくは勉強ができない」をモチーフにした色です。この小説はいわゆる青春小説なのですが、ぼくは中高時代はずっと2Bの鉛筆を愛用していました。当時から薄い色があまり好きではなく、しかも筆圧が強かったので、HBだと折れてしまうのです。

そのために特に2Bを愛用していました。そこで、その色を再現していただこうと石丸氏にお願いしました。

仙台の文具の杜さんにも鉛筆の色がありますが、そちらよりも、少し濃いめで、でもグレーっぽさは残して、という無理難題でもきちんと応じてくださるのが石丸氏の素晴らしいところ。

とっても満足な、あたたかみのある、しっかりとグレーだとわかる色を作っていただくことができました。

#0273 Pen and Message 冬枯れ

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Pen and Message

冬枯れ

 

神戸元町の閑静な住宅街にひっそりとたたずんでいる高級文具店、ペンアンドメッセージさんのオリジナルインク。

ぼくは数年前にインターネット経由で購入したのですが、先日大阪に遊びに行っ時に、神戸まで足を延ばし、やっとうかがうことができました。

店内は古時計のカチカチという音が静かに時を刻んでいて、こだわりの文具が並べられ、さらに机があって、そこでコーヒーを飲みながらペンを走らせることができるという素敵なお店です。またペンの調整なども行っているので、何かペンのことで困ったことがあったら、お願いすることもできます。

そんなお店のオリジナルインク。お店に行ってみて、初めてそのお店のインクの特徴というか個性というのがわかったりすることも多いのですが、このインクはまさにそんな感じ。とにかく渋いのです。明るくて、楽しい!っていうよりも(同じ神戸でもナガサワさんのKobe INK物語とは対照的かも)、ひっそりと静かに時を過ごしたい、そんな感じの色が多い気がします。

この冬枯れもまさにそう!心を落ち着けたい時の手帳に、あるいは大切な人に相談事をする時の手紙などに、このインクを使うと気分も落ち着くでしょう。