文具の蔵 Rihei 宮洋墨
富士宮やきそばオレンジ
先日の「万年筆インクの世界」で取り上げたご当地インク。その時に作ったサンプルカードを流用します。(笑)。
名前を知らずにインクの色だけ見ると「ふーん、オレンジ色ねぇ」って思うだけかもしれないけれども、そこに「富士宮やきそばオレンジ」という名前が加わることによって、ぐっと色に対するイメージが変わってくるという典型なのではないかと思います。
色だけを見ると、明るいオレンジというよりも、少し落ち着いたオレンジで、そこがいかにもやきそばっぽく見えるところが面白いのではないでしょうか。
ぼくにとって、このインクは、とある富士宮に住んでいる万年筆好きな方との思い出のインクでもあります。その方とは2回しかお会いしたことがなく、一度だけ手紙のやり取りをしたきりになってしまったのが、本当に残念ですが、きっとこんなぼくのことを天国で見守ってくださっているんだろうなと思いながら、これからもこのインクを使うことになると思います。
そして、そうやって、インクにはその人なりのストーリーも宿ることになるのです。そう思ったら、やっぱり万年筆インクの世界って、奥深いものがあると思いませんか?