SAILOR 四季織 月夜の水面
夜焚
四季織はもともと、四季彩という名前で、10年ほど前に本数限定で季節ごとに4本ずつ、合計16本リリースされたのだけれども、その後、名前を四季織に改めて定番になり、さらに、昨年、ボトルの形も含めて全面的にリニューアルされた。その際に今までの16色に各季節ごとに1色ずつ追加され、それらのシリーズの名前が「月夜の水面」となった。(ちなみに、今までのシリーズ名は「十六夜の夢」)
この読み方なのだが「つきよ」ではなく、「つくよ」で、そこにセーラー万年筆の本気度が読み取れる。
日本古来の四季に対する考え方を見事に名前で表現しているということなのではないだろうか。
そして、この「月夜の水面」シリーズは各季節の夜の風景を色でイメージしている。そのコンセプトがまた面白い。
ぼくがセーラー万年筆が大好きなのは、そういうストーリーを大切にしているからなのだ。まぁ、インク工房という、真逆の発想の色もあるけれども、それは、このストーリーや名前のあるインクがあるからこそ出てきたものであり、きちんと棲み分けができているという意味で成功なのではないかという気がしている。
さて、この夜焚は、夏の夜の篝火をイメージしているのではないだろうか。
めらめらと燃え盛る夏の夜空を焦がし尽くすような赤。夏の暑さは苦手だけど、夏の雰囲気が好きなので、こういう色を見ると、何となくうっとりしてしまうのだ。