HAPPY INK DAYS archives

インクでハッピーな毎日を彩ろう!

#0350 丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 日本橋欅

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丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 

日本橋欅 Nihombashi Keyaki

 

今年の丸善世界の万年筆展は終わってしまいましたが、今年発売された限定インクをご紹介したいと思います(遅くなってごめんなさい!どうしても、きちんと時系列に、といってもすでに日本橋桜花と日本橋麒麟は昨年ご紹介しておりましたが、連載したいと思ったので!)。

今年のテーマは、欅。初代日本橋の素材に使用された欅をイメージしたのだとか。丸善アテナインキの日本橋限定シリーズはすでに2015年に「日本橋翠」という緑系のインクを出していますが、今回はまったく違った雰囲気の緑です。

これは、「桜花」と「桜通」の関係と似ているところがあります。

くすんだ色と、明るめの色という感じでしょうか。

それでいうと「翠」はくすんだ感じの色ですが「欅」まもっと濃いめのグリーンです。その対比が面白い。そして、この二本のインクも、同時に使ってみると良いかもしれません。

この「日本橋欅」ですが、濃いグリーンでありながらも、日本橋らしさというか、和っぽい雰囲気はきちんと残しながらも、「日本橋翠」とはまったく違った雰囲気をきちんと色として再現しているところが面白いですよね。

万年筆のインクには実にいろいろな顔があり、そういった顔を見せてくれるところが面白いなと思うのです。

 

#0349 丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 日本橋桜通

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丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 

日本橋桜通 Nihombashi Sakuramichi

 

桜っていうと、どうしても明るめのピンク色を思い浮かべるけれども、実は桜色っていうのは実はいろんな表情を持っていて、そこが面白い。今発売中の趣味の文具箱最新号では、そんなピンク色を特集しているのですが、こちらのインクは限定発売ということもあり、掲載することができませんでした。

でも、昨年発売されたこちらのインクは、本当にユニークで面白いピンク色だと思います。丸善の脇の桜並木をイメージしたとのことですが、明るめのピンクじゃなくて、ちょっと影があるんですよね。そこが面白いの。

第一回の時に発売された桜花とはまったく対照的。そこがね、面白いんですよ。

 

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同じ桜という名のついたインクなんだけど、1回目の色と、8回目の色を変えるというのがすごいなって思うわけです。インクマニアからすると。同じ桜から連想する色がこんなにも違ってくるものなのかと。

そして、その違いを楽しむのも万年筆インクならではなのではないかと思います。

日本橋桜花と、日本橋桜通を組み合わせて使ってみるというのも面白いかもしれませんね。これからの季節を楽しむのにぴったりなインクだと思います。

 

#0348 丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 日本橋梟

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丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 

日本橋梟 Nihombashi Fukurou

 

2016年の万年筆展での限定インク。梟といえば、池袋という印象が強いのですが(そういえば、昨年池袋にも丸善がオープンしましたね)、こちらは日本橋の梟です。

色的には、明るめの茶色です。それでも、シックで落ち着いた印象を与えるのは、丸善のアテナインキならではなのではないでしょうか。和の雰囲気をきちんと残しながらも、明るさを出したところにこのインクの面白さがあります。

また、梟というと、どうしても、もっと暗めの色を思い浮かべますが、このインクの茶色はそういう暗さはあまり感じられません。むしろかなり黄色に近い感じの茶色というところでしょうか。そういう意味では東京メトロカラーインクの有楽町線と副都心線の間という感じかなぁ。

使い勝手の良いインクですし、個人的にもかなり好みの色合いです。

 

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#0347 丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 日本橋翠

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丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 

日本橋翠 Nihombashi Midori

 

丸善日本橋店で毎年3月に行われている世界の万年筆展で限定発売されるインクの、こちらは2015年バージョン。

この緑がまた面白い!日本橋丸善の限定インクは、いずれも日本橋にまつわる色を再現しているのですが、こちらは、昔の道路標識の深い緑を再現しているのだとか。この色の面白いところは、書いたばかりの時は濃いグリーンなのに、乾くとたちまちくすんだ緑になるところ!くすんだ、というと、どうしてもあまり良くない印象がありますが、アテナインキのくすみ方は非常に美しい!

ちょっと乾燥した感じのくすみ方なんですよね。なんていうのかな…。畳の緑というか。そういう感じ。あたたかくて、ほっこりする黄緑色。モスグリーンというほど濃くなく、明るいけど、落ち着いている。本当に良いです。何となく、昨日ご紹介したリバーブルーと近しいくすみ方のような気がします。長く使いたいなと思わせる、そんな色です。

 

 

#0346 丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 日本橋リバーブルー

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丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 

日本橋リバーブルー Nihonbashi River Blue

 

これは、2013年の第四回世界の万年筆展で限定発売されたインクです。

そして、今のところ、唯一このインクだけが和名ではなく、英語名となっています。さらに英語表記も「Nihombashi」ではなく、「Nihonbashi」になっています。

そして、まぁ、わざわざ書くまでもないかもしれませんが、ぼくの大好きなターコイズ色。それも、非常に珍しいタイプのターコイズ色だと思います。少しだけくすんでいるの!そこがもうたまらない。パキッとした、わかりやすいターコイズブルーじゃなくて、ちょっと影のある感じが、もうたまらない。

こういう色のニュアンスって、本当に微妙で、色に敏感な人じゃないと感じ取ることができないかもしれない。だから面白いわけだけれども、いずれにせよ、これはかなり個性的なブルーだと思います。

こういう色をぼくは追求してコレクションしたいんだなぁって、こういう色と出会うたびに思うのです!

#0345 丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 日本橋あかね

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丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 

日本橋あかね Nihombashi Akane

 

2012年に開催された丸善世界の万年筆展の限定インクです。

前の年に限定インクを買いそびれていたので、この年は初日に買いに行き、すぐに購入することができました。

日本橋あかねという名前だけあって、確かに少し和っぽい雰囲気です。特に万年筆に入れてみると、その和っぽさが伝わりやすいでしょう。上記のカードの水筆の線だと、かなり明るい、採点で使えそうな赤ですが、実際の文字はというと、印象的にもうちょっとだけくすんでいる気がします。

そこがこのあかねの面白いところ。その微妙な色合いがさすが石丸さんの作られたインクだなっていう感じがします。

丸善のインクはどれも、微妙なニュアンスをきちんと感じさせてくれるからぼくは大好きなのであります。

 

 

#0344 丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 日本橋紫

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丸善アテナインキ 丸善日本橋店限定 

日本橋紫 Nihombashi Murasaki

 

今年は、3/7~13まで丸善日本橋店にて開催されている丸善世界の万年筆展は、すっかり3月の風物詩となり、万年筆好き、文具好きにとっては、その後開催される三越の世界の万年筆祭とともに「祭展」という名前でワクワクする(でもドキドキする)イベントです。

その丸善の万年筆展で第一回から目玉となっているのは、数量限定で発売される限定インク。毎年、日本橋にまつわる色が発売され、インクマニアの間では有名。

一時期は一人が買える個数の制限がゆるく、品薄になり、騒然としたこともあったけれども、最近はやっとそういう騒動も収まり、比較的潤沢に出回るようになりました。

そして、ありがたいことに、その時期だけ、過去に発売されたインクがこれもまた数量限定で生産されるので、これは買い逃した人や、使い切ってしまった人にとってはありがたいことです。

さて、こちらの日本橋紫は2011年、第二回丸善世界の万年筆展で限定発売されたインクです。実はこの時、ぼくはまだそれほどインク沼に足を踏み入れていなかったので、存在は知っていたけれども、なぜか購入しなかったのです。

後になって悔やんでいたのですが、三年ほど前から復刻されるようになり、やっと購入することができたのであります。

さて、色の方はというと、渋めの紫。紫というと、パイロットの紫式部と比較してしまうのですが、こちらの方がちょっとマット感があるかなぁ。紫式部はちょっと艶やかでなまめかしい感じがしますが、こちらはもっと厳かというか。むしろ艶やかさとは正反対の趣を感じるのです。そこがこのインクの面白いところなのではないかと思います。